日本で唯一の「企業成長の壁」超えコンサルティング

自社の「組織力」を強化するために

組織

「組織力を強化したい」という中小企業経営者の言葉をよく聞きます。
特に2020年から現在時点まで世界を混沌とさせているコロナ禍において「ウチの会社の組織力を強化していきたい」という経営者はますます多くなっているのではないでしょうか。
今回は「自社の組織力をどのようにして強化していくか」について、考え方と施策について説明していきます。

■組織力とは

まず冒頭で触れた「組織力」ですが、その定義について当社の考え方をお伝えしていきます。
様々な経営者やコンサルタントの方が、様々な観点で組織力という言葉を定義していますが、当社が定義する組織力とは「外部環境の変化に左右されにくい力」です。

つまり組織力が高い会社ほど「外部環境の変化に左右されにくい会社」だということです。

■外部環境とは

ではビジネスにおける外部環境とは何かについて触れていきますが、分かりやすい例は冒頭にも触れた「コロナウイルスの感染拡大」です。
特に飲食業、旅行業を中心に、間接的にも多くの業界に経済的ダメージを与えたコロナウイルス。こういった外部環境の変化により、自社の業績が左右されるかどうか、その対策の1つが組織力の強化です。

外部環境の例を分かりやすくコロナウイルスにしましたが、他にもビジネスにおける外部環境の視点は多くあります。
例えばマーケティングのフレームワークにおける「PEST分析」が外部環境の視点の整理としては分かりやすいと思います。

コロナウイルスはこのPEST分析において「社会的要因」に該当するでしょう。
社会的要因は他にも「少子高齢化」や「ビジネスの非対面化・オンライン化」それに伴う「地方への人口分散化」など、それぞれの影響が更に別の分野にも影響を与え、社会的構造が変わる事でビジネスにも影響が出るという要因です。

他にも「法改正」や消費税の増税など「税制」における変化である政治的要因。物価の上昇や為替などの変化による「経済的要因」。ITを中心に技術革新による外部環境の変化の視点である「技術的要因」があります。

■外部環境の変化に左右されにくい会社にするための組織力強化

もちろん自社にとって利益を上げられる「チャンス」となる外部環境の変化は好ましいでしょう。コロナウイルスの例をそのままにすると、コロナ禍の影響を良い意味での外部環境変化になった業界が「ドラッグストア」です。お分かりのように感染症対策として様々な商品が売れたため、各ドラッグストアは軒並み業績好調になりました。直近の決算では、ドラッグストアの上場企業8社中6社が増収増益となり、かつ4社は2桁増収でした。

このような形で良い外部環境変化であれば問題ありませんが、本当の意味での組織力は「自社にとって都合の悪い、ピンチとなる外部環境の変化」に対しての左右のされ方で決まります。

■戦略と組織

外部環境の変化に左右されにくい会社が組織力が高い会社であるとお伝えしましたが、もう1つ前提の考え方をお伝えすると、そもそも自社のビジネスモデル自体が外部環境の変化に左右されにくいものになっている会社もあります。その場合は組織力が高い会社というよりは戦略が優れている会社だと言えるでしょう。

企業活動の根幹を成す「戦略」と「組織」。ここでお伝えする「組織力強化」は、ビジネスモデル、つまり戦略が優れていて外部環境の変化に左右されない会社ではなく「外部環境の変化に左右されるビジネスモデル(戦略)の会社でありながらも、左右されにくい組織力」をどのように強化していくか、の観点でお伝えしていきます。

■組織力が高い企業例

組織力が高い企業としてお伝えしたいのは「星野リゾート」です。コロナウイルスにより多くの旅館・ホテル業は大ダメージを受けていますが、星野リゾートはコロナ禍当初こそ影響は受けていたものの、その後の様々な施策によってダメージを最小限に食い止め、更なる企業成長の土台をつくり上げています。

その星野リゾートがコロナ対策として実施した施策は「ワーケーション需要」の取り込みです。ホテル内を3密対策した上で、家族が旅行をしながら働けるような「お子様預かり」や「ワークデスク」などの設置をし、コロナ禍による働き方の変化を見事に自社の利益創出へと変えました。その他にも「マイクロツーリズム」と呼ばれれる「ご近所旅行」の需要を喚起し、新たなニーズを創出して自社の利益に繋げています。

結果として2020年の売上高は前年比19.6%減の463億円となったものの、その内容はインバウンド需要や人数制限が設けられたイベント、スポーツ、出張などの目的型滞在の多い北海道、沖縄、東京などの都市ホテルの苦戦のみで、温泉や地方の観光地は前年並みの着地となった施設が多かったそうです。

■組織力を強化する考え方

組織力の高い企業はおしなべて「問題解決能力が高い企業」と言い換えられます。問題解決能力が高い企業とは「問題に対しての解決策を意志決定するスピードが早く、かつ精度が高い」そして「解決策の実行スピードが早く、かつ精度が高い」会社です。

先述した星野リゾートの例や当社の顧客においても、上記のような会社は組織力が高く、外部環境の変化に左右されにくい会社だと言えます。

■組織力を強化する施策は多岐に渡る

このように組織力を強化し、問題解決能力の高い会社となることで「外部環境の変化に左右されにくい会社」になっていきますが、組織力を強化する施策は多岐に渡ります。組織は「人」であるため、1つの施策のみで大きく何かが変わることは少なく、様々な要因や仕組み、土台が複合し、化学反応が起こる事で「人」が変わり、組織力が強化されていきます。

例えばその様々な要因というものを、コンサルティングファームのマッキンゼーが提唱する組織のあり方や、問題点について考えるためのフレームワーク「7S」で捉えると以下のようになります。

具体的には、

組織構造 Structure  → 組織の形態や構造、また上司・部下間の関係性など

戦略 Strategy → 競争優位性の維持のための施策や、ビジネスモデルのあり方、事業の優先順位付けなど

システム System → 人事評価制度、社内ルール、情報管理の仕組みなど

価値観 Standard Value → ビジョン・ミッション・バリューなど、社員で共通認識の価値観

スキル Skill → 経営者及び従業員の能力や技術力など組織に備わっているスキル

人材 Staff → 現在の従業員、また採用や研修制度など

組織文化 Style → 社風や、組織の文化、暗黙知化されたルール

というフレームワークが7Sで、7つのSが相互に連携し合って組織が成り立っているという考え方です。組織力を強化する施策、という視点では上記のような様々な仕組みや土台が必要だということです。

■組織力強化の大前提

それら多岐に渡る組織力強化の施策を実行する前に、大前提として整えておかなければいけないものは「自社のマネジメントチームの強化」です。マネジメントチームとはその名の通り、自社の経営層及びミドルマネジメント層の集合体を指します。

■マネジメントチームの強化が組織力強化の大前提である理由

組織力強化を図る多岐に渡る施策を実行する前に、マネジメントチームの強化が組織力強化の大前提である理由は「組織としての指揮命令系統」にあります。組織のボトムから何かを意思決定し、指揮命令をする会社はほとんどないでしょう。多くの企業の場合は組織のトップからミドルへ、そしてミドルからボトムへと指揮命令が進みます。

そのような組織特性があるからこそ、様々な施策をするにおいても、全社においてその精度を高め、かつスピードを速くするために指揮命令系統の上位に位置するマネジメントチームの強化が必須なのです。

 

WITH株式会社

 

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著者情報
佐々木 啓治 / WITH株式会社 代表取締役

日本で唯一の「年商30億円の壁」超えに特化したコンサルタント。

これまでサポートしてきた企業の徹底的な分析を行い、年商10億円で数年間停滞している企業が年商30億円を超えるためのノウハウを独自開発。

顧客企業の経営者からは「斜陽業界である当社のような会社でも、本当に年商30億円を超えることができた」「これまで5年間、年商10億円で停滞していたが、お陰様で昨年目標であった年商30億円に到達した」と高い評価を得る。

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